シシリアン・キッス / Sicilian Kiss

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こんばんは、kanatoです。

今回は「シシリアン・キッス」を調製しました。ピーチの甘さとアーモンドの香ばしさが溶け合った、とろりと甘い食後向きの一杯です。シルバーウィークに実家へ帰省していたとき、妻の晩酌にと作ったのを思い出します。

このカクテルについて

シシリアン・キッスは、アメリカ生まれのピーチ・リキュール「サザンカンフォート」と、イタリア生まれのアーモンド系リキュール「アマレット」を合わせた、リキュールベースの甘口カクテルです。ピーチの華やかな甘さに、アマレットの香ばしくほろ苦い余韻が重なり、デザート感覚で楽しめます。

名前の「シシリアン」は「シチリアの」という意味。これは、もう一方の主役であるアマレットがイタリア・シチリア島周辺で生まれたお酒とされることに由来すると言われています。アマレットには、16世紀のイタリア・サローノで、宿に滞在する画家に恋した宿の女主人が、感謝を込めて杏(あんず)の核からリキュールを作って贈った――という甘く切ない逸話が伝えられています。「キッス」という名前は、そんなロマンチックな背景と、とろけるような甘さに重なって聞こえてきます。

このカクテルは、江國香織さんの小説『神様のボート』に登場する一杯としても知られています。作中では、主人公の「ママ」が熱烈に恋した相手が作ってくれた思い出の味として描かれ、グラスに満ちた琥珀色の液体が、骨ごと溶けるような恋の記憶を呼び覚ます――そんな大切な存在として登場します。江國さんはこの味を「倒れそうに甘くて病みつきになる味」と表現しており、シシリアン・キッスの魅力をこれ以上ないほど言い当てた一節として、多くの読者の心に残っています。

なお、ウイスキーとアマレットで作る「ゴッドファーザー」とは兄弟のような関係のカクテルです。アマレットを共通の相棒に、ベースをサザンカンフォートに替えたのがこのシシリアン・キッス、と覚えておくとわかりやすいでしょう。

Bar Kのカウンターでケンゾーとルナが並ぶシシリアン・キッスの紹介イメージ

レシピ

材料

材料分量
サザンカンフォート40 mL
アマレット20 mL

調製方法

  1. オールド・ファッションド・グラスに氷を入れる
  2. サザンカンフォートとアマレットを注ぐ
  3. 軽くステア(マドラーで混ぜる)して全体をなじませる

使用グラス:オールド・ファッションド・グラス
技法:ビルド(ステア)

ケンゾーの一言アドバイス

ケンゾー
ケンゾー

甘口の二つのリキュールを合わせる一杯ですから、氷でゆっくり冷やしながら、軽く混ぜる程度にとどめるのがよろしいかと思います。混ぜすぎると薄まってしまいますな。アマレットはディサローノあたりを選ばれると、香りが上品に立ってまいりますかと。

ルナ
ルナ

……甘すぎると思ったら、最後にオレンジピールをひとひねり。香りが締まって、ぐっと大人の一杯になるわ。

飲んでみた感想

2015.09.19頃 初調製

氷を入れたオールド・ファッションド・グラスに注がれた琥珀色のシシリアン・キッスと、サザンカンフォート・ディサローノのボトル

サザンカンフォートのピーチ香とアマレットの甘い香ばしさが一体になって、口当たりはとろりと濃厚。デザートのように甘く、つい飲み進めてしまいそうですが、リキュール二種だけあってアルコール度数はしっかりめ(およそ28〜32度ほど)なので油断は禁物です。妻の感想は「バナナっぽい」とのことでした。たしかに、ピーチとアーモンドが混ざると、どこかバナナのような甘い香りに感じられるから不思議です。

アレンジレシピ

もっと甘く、デザートのように味わいたいときは、サザンカンフォートとアマレットを 1:1(各30 mLずつ)で合わせるのもおすすめです。アマレットの香ばしさが前に出て、より濃密な仕上がりになります。『神様のボート』で描かれた「倒れそうに甘い」一杯に近づけたいときは、こちらの比率を試してみてください。

同じアマレットを使ったカクテルでは、オーガズムイタリアン・スクリュー・ドライバーもあわせてお楽しみいただけます。アーモンドの甘い香りが好きな方はぜひお試しください。

調製記録

調製日内容使用銘柄(ベース)使用銘柄(アマレット)備考
2015.09.19頃初調製サザンカンフォートディサローノ・アマレット

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